捨てる53日目|香りの記憶に別れを|香水サンプルセット

DAY53 感情・思考を手放す

お気に入りの香りを“飾るだけ”にしていない? じゃない使い方をしているつもりだった香水と向き合った日。

ジョーマローンの香水サンプルセット。
何年も前、旅行先で立ち寄ったお店で入手したものでした。
お気に入りの香りがセットになっていて、店員さんに色々お試しさせてもらってテンションが上がったのを覚えています。

小さなサンプルボトルがいくつか、そして開けると建物のように立体的に広がる紙製のボックス。それはとても洒落ていて、もはやミニチュアアート。しばらくは棚に飾って眺めて楽しんでいました。

ジョーマローン

だけど、香水って、本来は飾るものじゃなくて“使う”ものですよね。
わたしは以前にも香水のミニサイズを手放したことがあるのですが、その理由はひとつ。
うちには、匂いにとっても敏感な愛犬がいるから。部屋に香りが残るのもあまり好ましくなくて、家の中で香水を使うのはほぼ避けています。

それなのに、サンプルセットは“飾り”として長らく棚に置いたまま。
たしかに素敵なデザインだったし、旅行の思い出も詰まっている。

でも、もう何年も香水としての役割は果たされていないまま。
あらためて「使えないもの」を手にしてみたら、それは“香水をまとった自分”を思い描いていただけのアイテムになっていたのだと気づきました。

香水って、つけることでその人らしさを際立たせたり、気分を変えたり、そんな力を持っているもの。でも、わたしのライフスタイルではもう必要ないし、旅先での思い出は記憶の中にちゃんと残ってる。
それなら、この美しいボックスもサンプルも、もう役目を終えたのかもしれない。

「使わないから」といって冷たく切り捨てるのではなく、「飾っておきたい」ほどに好きだった自分の気持ちに一度向き合って、そのうえで感謝とともに手放す。
この捨てる100日を通して、そういう選び方ができるようになってきた気がします。

「好きだった」という気持ちに寄り添いつつ、今の自分が使えないものは手放す。そんなルールがまた一つ増えました。