捨てる41日目|執着のパターンに気づく日|黒のニットキャップ

DAY41 捨てる100日

似合っていると思っていた黒のニットキャップ。捨てたつもりが“もうひとつ”残っていました。繰り返す執着のパターンに気づき、前より軽やかに手放せた日の記録。

41日目は、ビームスの黒のニットキャップを手放しました。
この帽子、何十年も前から持っていて、たしかファッション好きな人からのお下がりだったと思います。
形も色もシンプルで、黒だし「似合わないわけがない」と思って、冬になるとたまに使っていました。

ところが、今の自分にはもうあまりしっくりこない。
毛玉も目立ってきて、正直年季が入っているな…と感じていたところで、ふと「この感覚、どこかで書いた気がする」と思い出しました。

さかのぼって見てみると、3日目の記事にありました。
素材は違うけど、色も形も似ている黒のキャップを、すでに一度手放していたのです。

——「私、同じような帽子を持っていたんだなぁ」——
思わず苦笑いしてしまいました。

好きな形、好きな色だからこそ、何度も手元に集まり、そして手放しにくくなる。
でも実際には、被るたびに「あれ、似合ってないかも?」という違和感がずっとあったんですよね。
家族や友人にも、やんわりと「帽子、似合ってる?」なんて聞いていた記憶もあります。

この帽子が長年手元にあったのは、
「ブランド品だし」
「黒なら何にでも合うし」
「またいつか被るかも」
という、いくつもの理由で、自分の“執着”に気づかないふりをしていたからかもしれません。

でも、3日目に似たものを手放した経験があったからこそ、
「これはもう、私の“似合う”ではない」
と素直に認めることができました。

モノを捨てる行為って、時には“今の自分”を受け入れる作業でもあるんですね。
この帽子を手放せたことで、少し自分が変化していることにも気づけました。
たったひとつの帽子が教えてくれた、自分の“執着のクセ”と“小さな成長”でした。

同じようなものを何度も手放すことになったとしても、それは失敗ではなく「気づきの積み重ね」
前よりも軽やかに手放せた自分に、小さくガッツポーズです。